JMU Technology新燃料

JMUでは船舶用燃料の脱炭素化に向け、新燃料で動く船の研究開発を行っています。 重油以外の燃料には水素やアンモニア、メタノールといくつかの選択肢がありますが、実現可能な選択肢は限られており、JMUでは現在アンモニアに注力しています。

世界的に環境配慮の機運が高まるなか、造船業界では重油に変わる燃料の検討が大きなテーマとなっています。 JMUが注力するアンモニア燃料も、毒性や臭気への対応、安全性の保持などを考えると、まだ開発途上。 広範囲の技術知識が求められる高度な研究だからこそ、JMUの持つ造船や燃料の知見が活きていきます。

燃料を新しくするには、船のあらゆるところを新燃料に合わせて変える必要があります。 そのため社内のプロジェクトチームには、機関や電気など各分野の専門家が結集。 それぞれの知見をもとに技術開発を進めています。 また船の建造と並行し、就航のためのルール整備にも着手。 メーカーや船級協会（※）など各専門家によるコンソーシアムに参加し、議論を交わしています。

※船級協会： 船舶の構造・機関や設備に関する規則を制定、それに従って船を検査し、船級証書を発行することを主業務とする機関のこと

新燃料の開発が進んでも、同時に供給インフラの開発が進まなくては、サプライチェーンは構築できません。 そうした問題の打開策として、JMUでは自前のアンモニア燃料で自給自足できる画期的な船「アンモニア焚きアンモニア輸送船」の開発に挑戦。 世界に先駆けて本船を就航させることで、脱炭素化に向けた大きな一歩を踏み出します。