ジャパン マリンユナイテッド株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:千葉 光太郎)は、2月26日、エコバンカーシッピング株式会社(本社:神奈川県横浜市)と、船舶へLNG燃料を供給するバンカリング船(以下、本船)1隻の建造契約を締結しました。
本船は、エコバンカーシッピング株式会社の株主である住友商事株式会社(本社:東京都千代田区)、上野トランステック株式会社(本社:神奈川県横浜市)、横浜川崎国際港湾株式会社(本社:神奈川県横浜市)の3社が、国交省港湾局所管の「港湾機能高度化施設整備事業」に申請し採択された、「東京湾におけるSTS方式での船舶向けLNG燃料供給事業」の一環として建造されるものです。
2020年より強化される船舶Sox規制に伴う対応策として、低硫黄燃料油と同じくLNG燃料も海事産業全体から注目を集めています。本船はその2つの燃料を供給できるアジア初のバンカリング船として、当該規制に幅広く対応することができます。
本船の建造において、当社は全体コンセプト設計とLNG関連の設計、ならびに建造プロジェクトの統括を行い、船体設計および建造を福岡造船株式会社(本社:福岡県福岡市)、LNGタンク製造をAtlantic Gulf & Pacific Company(本社:フィリピン・マニラ首都圏)へ委託します。当社が培ってきたLNG関連技術およびエンジニアリング事業の経験と、委託先2社が持つ建造ノウハウを合わせることで、品質・コスト競争力ともに優れたバンカリング船の建造を計画しています。
また、本船のLNGタンクにはSPB®システムが採用されています。SPB®システムは、株式会社IHIおよび当社が開発した液化ガスを貯蔵するためのタンクシステムで、1980年代から今まで建造された全てのタンクが、一度も修理を必要としていない堅牢さを誇ります。また、スロッシングが発生しない構造のため、燃料供給により液位の変動があるLNGバンカリング船の安全性を向上します。
当社は、国内外にSPB®の製造ネットワークを拡大し、今後も積極的にLNGならびにSPB®事業を進めてまいります。
【基本仕様】
全長:約95.57メートル
全幅:約15.8メートル
喫水:約4.4メートル
総トン数:約4,100トン
LNG積載可能容量:2,500m3
適合油積載可能容量:1,500m3
船籍港:横浜港