次世代省エネ型バルクキャリア“CAPE BROLGA”引渡

ジャパン マリンユナイテッド株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:千葉 光太郎)は、9月29日(水)、津事業所(三重県津市)にて川崎汽船株式会社向けに建造していた次世代省エネ型バルクキャリア(J211BC)“CAPE BROLGA”(ケープ ブロルガ)を引渡しました。
 本船は、鉄鉱石/石炭の太平洋トレード用のケープサイズバルカーとして圧倒的なパフォーマンスを誇るGシリーズ209BCの後継新設計船の2番船となります。最大の特徴は、当社従来船と同じ船体要目を維持し、Common Structural Rules for Bulk Carriers and Oil TankersやNOx(窒素酸化物)排出規制Tier III、SOx(硫黄酸化物)排出規制等の最新規則を折り込んだうえで、載貨重量の増加と燃費低減を両立している点です。

【本船概要】
主要寸法     : 全長 299.99m x 幅 50.00 m x 深さ 25.00 m x 喫水 18.40 m
載貨重量     : 211,982トン
総トン数      : 108,605
主 機 関       : MAN-B&W 7S65ME-C8.5-HPSCR ディーゼル機関1基
航海速力     : 14.3ノット
定    員        : 28名
船    級        : NK
船    籍        : 神戸

【特長】
・JMU独自の省エネデバイスであるSuper Stream Duct®、SURF-BULB®、ALV-Fin®の装備・最適化等により、大幅な推進性能を向上させ燃費削減を達成しています。
・2020年1月1日から一部指定海域を除いた一般海域へ適用されているSOx排出規制に対して、SOxスクラバー*1を搭載して適合しています。
・LEADGE-Bow®と呼ばれる船首形状、及び、低風圧居住区の採用により、実海域性能を向上。
・従来デザインのGシリーズ209BCよりも輸送効率を良くしたうえで、GHG(温室効果ガス)排出規制であるEEDI(エネルギー効率設計指標) *2に対しては2020年以降の契約船に適用されるPhase2レベルを先取りし、より環境に配慮しています。
・本船の外板、倉内肋骨および内底板の一部にJFEスチールが開発した石炭カーゴホールド耐食鋼(JFE-SIP®-CC)を採用しています。


弊社は今後も、経済性・環境性に優れた最新鋭のエコシップの開発・建造に努めてまいります。

*1 SOxスクラバーは、主機関および発電機関からの排気ガスを、装置内で散布される海水で洗浄し、酸性雨等の原因と言われているSOxを分離・吸収させ、大気への排出を抑制する装置であり、船舶からの排気ガスによる環境負荷を低減することを目的とした装置です。
*2 “Energy Efficiency Design Index”(エネルギー効率設計指標)の略